SKETCH

Handspun textile [KHADI]

―手紡ぎの織物が生まれる場所-ジャイプール―

 

今回の出張では、「KHADI(カディ)」に焦点を当てた。インド製の服と聞いて思い浮かぶ、やわらかな綿の生地。 その代表的な存在がカディである。
カディは、手紡ぎ・手織りでつくられる綿の生地で、インドを代表する手仕事のひとつだ。インドでは「KHADI」という言葉は日常的に耳にするほど、身近な存在でもある。

この布はインド独立運動の象徴として広まり、 マハトマ・ガンジー が、自国で布をつくることの重要性を説いたことでも広く知られている。
糸紡ぎは多くの人々に仕事を生み、カディはインドの自立と誇りの象徴であると同時に、生活を支える存在となっていった。

ガンジーと糸車 出典:Wikimedia Commons

今もなお、昔ながらの手法で丁寧に織り上げる

カディには、インドの歴史と人々の想いが織り込まれ、今もなお受け継がれている。
インド各地で生産されているカディ。 私たちが拠点を置くジャイプールも、そのひとつだ。

今回の出張では、ジャイプールのカディ工場を訪れた。

工場の中に一歩足を踏み入れると、 規則的に響く織機の音が空間を満たしていた。
職人は足でペダルを踏み、リズムを取りながら、手でシャトルを操る。

カタン、カタンと往復する動きのなかで、 布はゆっくりと織り上げられていく。 その一連の動きは、心地よいリズムを生んでいた。

手織り機の上を行き交うシャトル

1機を8時間稼働させても、織り上がるのは約10メートルほど.その手間と時間の積み重ねが、カディならではの表情を生み出している。
手織りのカディには、空気を含んだようなやわらかさがある。 その不揃いさが、布にやわらかなあたたかみを宿している。

 

熟練の技が、一糸一糸に宿る

シルク混の糸が生み出す、上品な光沢

 

ガンジーの思想とともに歩んできた歴史を知ると、 この布はただの素材ではなく、 人々の長い年月の歩みが織り込まれた存在に思えてくる。
この魅力を大切にしながら、 今シーズンの春夏のものづくりへとつなげていきたい。

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